イギリスの花粉症
日本では今年は花粉が最大級に飛んでいるようで、花粉のない北海道へ花粉症疎開なるツアーが流行っているそうだが、ならばイギリスにも疎開旅行(?)という訳にはいかなさそうだ。なぜなら、イギリスにも花粉症が存在するからだ。
いや、イギリスだけではない?!世界中で花粉症に悩んでいる人はたくさんいる。例えば、アメリカではブタクサ、スカンジナビア半島ではカバノキなどの症状による花粉症が多いという。
花粉症は、英語ではHay feverと言い、花粉はPollenと言う。イギリスでも、少なくとも10人に1人は花粉症で苦しんでいると言われている。日本の場合、2月から5月頃までスギ花粉が全盛だが、イギリスの場合は、もっとも深刻なのは5月から8月上旬頃までのGrass
Pollen(芝花粉)。イギリスでは、公園や個人宅など芝生はどこにでもある。なので、逃れようとしても逃げ道は無い!?
|
イギリスでは、日本のようにマスクをつける習慣が無い。では、花粉を避けるためにはどのようにアドバイスされているのだろう。ここで少し挙げてみよう。
@ 室内になるべくいること。窓やドアはなるべく締めておくようにすること。
A 芝を刈ったり、芝生の生えているところでキャンプなどをしないこと。
B シャワーをし、特にカントリーサイドに行った後は、髪の毛を洗い花粉を流すこと。
C 屋外に出るときは、目の周りをすっぽり包むサングラスをすること。
D 気温が下がると花粉が落ちるので、特に夕方前には洗濯物を取り込み、窓を閉めること。
E 車の窓は閉めること、空調用の花粉を取り除くフィルターを購入すること。
(http://www.patient.co.uk/showdoc/23068751/ より抜粋)
|
|
|
以上、まあどれもこれも日本で実践はされているようなもので、気休めにしかならなそうだがイギリス人の場合、案外懲りずに散歩やピクニックをして後でくしゃみ、鼻水など、とんでもないことになったりというのが多い!
芝花粉症の治療法としては、GP(General Practitioner=かかりつけ医, イギリスでは、居住する地域で病院に登録をし、何でもまず自分のGPに相談してから必要とならばその分野専門の医師に紹介してもらう)に行くと、
日本と同じくステロイドや抗ヒスタミン剤などが処方される場合が多い。また、薬局でもHay fever用の薬や目薬などは買うことができる。
私は、イギリス滞在中にまんまと芝花粉症にかかってしまった。ステロイドや副作用のある薬は嫌だと言ったらHomeopathyをすすめられた。Homeopathy(ホメオパシー)とは、同毒療法と呼ばれているものだ。字の如く、毒を持って毒を制すというやり方で、この場合、花粉症でない人が飲むと花粉症を引き起こすような物質の入ったタブレットを飲む治療法。Bootsなどの薬局や、サプリメント専門店などで買える。副作用が無い分、成分がやさしいのか、効き目はよく分からなかったが、「飲まないよりまし」という自己暗示で気分的に楽になった。
|
|
|
その代わりといっては何だが、イギリスで苦しんだ分、今となっては日本の花粉症を克服した模様。イギリス滞在中に体質が変わったのかな。疎開では無いが皆さんも長期イギリス滞在、是非お試しあれ(?)
イギリスの芝生の花粉以外の花粉症
1月-春(6月頃)にかけては、ハンの木、ハシバミ、ニレの木、柳、セイヨウトネリコ、アメリカシラカンバなどTree
Pollen(樹木花粉による花粉)、ネトル、オオバコ、ヨモギなどのWeed Pollens(雑草類の花粉)が4月から9月にかけてとほぼ芝花粉と同時期にとなっている。しかし、深刻度は芝生とは比にならない。
ちなみにイギリスでも、花粉の時期になるとTV、ラジオ、ネットなどの天気予報でも花粉予報をしてくれる。
ネットの場合
BBC Weather
10段階で花粉の飛散量を示している。(1=少ない、10=非常に多い)
自分でYes/NoのQuestionに答えてネットで診断することもできる http://www.nhsdirect.nhs.uk/selfhelp/symptoms/adultfever/start.asp
・ 花粉症に悩むイギリス人がそばでくしゃみをしていたら、「Bless you!」って言ってあげよう!
・テニスの四大大会、全英オープン=ウィンブルドン選手権もまさに6月〜7月。芝花粉全盛期!イギリスでウィンブルドン観戦を考えている方は是非気をつけて〜。
(2005年5月 TA)
|