イギリス・全英オープン Women's
British Open
全英女子オープン:2006年8月3日〜6日
今回ウィータビックス全英女子オープンが開催されるのは、たびたび男子の全英オープンの舞台にもなってきた名門、ロイヤル・リザム&セント・アンズ。
コースが位置するのはアイリッシュシーにほど近いイギリス北西部のランカシャーである。特徴的なのはコースと海の間を南北に縦断する鉄道。リンクスコースとしてはその鉄道のせいで海と直結するイメージは損なわれたが、今ではその線路が同コースのシンボル的存在となり、風景に趣を添えている。
一方、全英女子オープンの開催は98年、03年に続きこれが3回目。荒れ地をそのまま活かしたような地形が特徴的なこのコースは、フェアウェイとグリーンを覆う微妙なアンジュレーションと、海から吹く強い風、そして200個近いポットバンカーの存在が選手たちの行方を阻む。ここでは飛距離よりもむしろ、トラブルを最小限に抑える正確なショットと巧みなコースマネージメントが要求される。
|
|
全英オープンゴルフ サブメニュー
1)全英オープン(男子)
2)全英オープン(女子)
|
<注目の日本勢!>
日本のゴルフ界を変えた2人のヒロイン・宮里藍と横峰さくらが初めてそろってメジャーの舞台に日の丸を背負って世界に挑んだ。今をさかのぼること2年前。高校を卒業したばかりの宮里が初挑戦したメジャーがこの大会だった。ところが万全を期して臨んだはずの試合で、宮里はメジャーの壁に跳ね返されることになる。「調子がいいにもかかわらず、パターが突如として入らなくなってしまって…」とあと一歩のところで予選敗退。悔し涙にくれたものだった。だからこそ、その雪辱を期して臨み、最終日67をマークして11位タイに食い込んだ昨年の大会は、今の宮里を支える1つの大きな拠り所となっているのだ。そんな宮里とともにロイヤル・リザム&セント・アンズの舞台に立つのは、藍の永遠のライバル・横峯さくらのほか、昨年の今大会で15位タイに食い込んでいる不動裕理。さらに今季念願のツアー初優勝を飾った飯島茜とニッキー・キャンベル(豪)。そして先の廣済堂レディスで、5年ぶり復活優勝を遂げた天沼知恵子に加え、安定したプレーで常に上位を賑わす米山みどり。以上、7人の個性豊かな面々だ。ロレックスワールドランキング(女子世界ランキング)の発足により、日本選手が海外メジャーに挑戦しやすくなった環境を受け、例年にも増して国内ツアー組の進出が目立つのは喜ばしい限りだ。
1月の女子ワールドカップ゜でペアを組んだが、メジャーという真剣勝負の舞台で互いにライバルとして初めて戦う。米女子ツアーという最高峰のステージに今年から挑戦している宮里藍と6月以降国内で2勝をあげて絶好調の横峯さくらが世界を相手にどこまで戦うのか!?宮里はすでに昨年の大会で11位と結果を残し、今シーズンも全米女子プロで1打差の3位と着実にステップアップ。横峯も2月のフィールズオープンであのミシェル・ウィーをオーバードライブするなど初の米女子ツアー挑戦を11位の好成績。今回は久しぶりに父・良郎氏がキャディをつとめゴルフの原点・リンクスに挑んだ。
|
<全英女子オープン結果>
2006年の全英女子を制したのは、なんとアメリカの43歳ベテランのシェリー・スタインハウアーだった(この記録はメジャー年長優勝記録2位)。
最終日はイーブンパーとスコアを伸ばすことはなかったものの、前日の猛チャージで大きく伸ばしたスコアを見事に守りきりトータル7アンダーで逃げ切り優勝。
スタインハウアーはこの日第2ラウンドの途中から48ホール連続ボギーなしの安定したプレーを続けた。
猛追してきたクリスティー・カー(米)が、15番を終えて1打差に迫ったが、16番の第2打をグリーンオーバーさせてボギー。
さらに最終18番でもダブルボギーを叩いて通算4アンダーと、スタインハウアーを楽にさせてしまった。
98年に同じリザムで行われた今大会に優勝したスタインハウアーは、ウォーバーンG&CCで開催された翌99年も連覇を果たしているが、この時はメジャーとして扱われていなかった。
そのため、メジャー優勝は、92年デュ・モーリエ以来14年ぶり2勝目。 43歳で手にしたビッグタイトルに「メジャーで勝てたなんてスリルがあった。
本当に夢のよう」と、笑顔をはじけさせた。
2003年には成績不振で「一度は引退を考えた」というベテランが、ようやく長いトンネルを抜け出し復活を遂げたのだった。
|
|
|
|
|
|
また、宮里藍がメジャー最終日にベストスコアを叩き出し、世界に力を見せ付けた。今季最後の米女子メジャー、ウィータビックス全英女子オープン最終ラウンド(現地時間6日、英・ロイヤル・リザム&セント・アンズ)に、通算5オーバー38位タイで臨んだ宮里は、ショット、パット共にかみ合い、胸を張ってプレー。次々にバーディを重ねていき、17番で2メートルのバーディパットを沈めた時には、コーチでもある父・優氏が思わず「藍、最高!」と声をあげたほどのゴルフを見せた。スコアを伸ばし、通算イーブンパーとして迎えた最終18番。ここでも第2打がコース名物のポットバンカーにつかまりながら、絶妙なショットで2メートルにつけてパーセーブ。71選手中、この日のベストスコアとなる67でホールアウトし、9位まで浮上して今季のメジャーを終えた。