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Jane Austen 『プライドと偏見』の作者

イギリス情報HomeUKカルチャー>ジェーン・オースティン
 

Jane Austenの世界 『プライドと偏見』
(原題『Pride and Prejudice』)の作者紹介
ジェーン・オースティン


イギリスの若手人気女優キーラ・ナイトレイ主演による『プライドと偏見』が好評上映中。

今回は『プライドと偏見』の作者Jane Austenについて紹介しよう。

ジェーン・オースティン(1775年12月16日〜1817年7月18日)は、イギリス・ハンプシャー州の小さな村Steventon(スティヴェントン)で、牧師の父Georgeと母Cassandraの間に8人兄弟の7番目の子として生まれた。ジェーンには6人の兄と1人の姉がおり、姉Cassandra(母親と同名)は大変仲のよい姉妹だった。ジェーンはOxfordやReadingの女子寄宿学校で数年間教育を受けたものの、ほとんどは自宅で母による教育を受けている。幼い頃から熱心な読書家で鋭い洞察力を持っていたジェーン・オースティンは10代の中ごろから短編小説や風刺小説を書き始めたとされる。
   

『Pride and Prejudice』の原型である『First Impressions』は1796-1797頃(オースティンが21〜22才ごろ)書かれたと言われている。オースティンは25才までこの小さな村Steventonで過ごし、1801年、父親の退職を機にAvon州のBath(古代ローマ時代の温泉保養地で有名。世界遺産都市)へ引っ越し、1806年までBathで過ごした。ファッショナブルで洗練された街Bathは田舎で過ごしてきたオースティンにとって新鮮で、オースティンはたちまちこの美しい街での生活に溶け込む。Bathでの生活は彼女の多くの作品に影響を与えている。現在Bath大学が位置するClaverton Downの丘などもオースティンのお気に入りの散歩コースだったと言われている。Bathにはオースティンに由来する建物が今でも残っており、記念館もある。

生涯独身だったオースティンだが、一度婚約をしたことがあった。それは彼女がBathに滞在していた1802年頃。裕福な男性にプロポーズをされ、一度は受け入れたジェーンだったが、その男性を愛していないと気づきなんとその翌日に婚約を破棄している。

1805年に父親を亡くしてから、その後のオースティンの人生には、しばらく幸福がなかったと言える。兄などを頼り何度か引っ越しを重ねた後、1809年にオースティンと母親、そして姉のカサンドラは生まれ故郷のハンプシャー州のAlton近くのChawton(チョートン)という小さな村に落ち着く。このChawtonの家は「Jane Austen’s House」という博物館になっており、ジェーン・オースティンの使った机やイス、アクセサリー、当時の女性の衣装なども展示されている。

Chawtonへ移り住んで以来、ようやく執筆活動もできるようになったオースティンは、20代前半に書き溜めていた未完成小説に再度筆を入れ、1811年彼女が36才の時、『Elinor and Marianne(1796)』の改訂版『Sense and Sensibility』(日本語訳『分別と多感』/『いつか晴れた日に』)を出版。そして一度は出版社に却下されていた『First Impressions(1797)』の改訂版『Pride and Prejudice』を1813年にようやく出版した。

その当時の慣習により女性は表舞台に名を馳せることを避けていたため、出版当時は作者名は匿名となっており、ジェーン・オースティンの名前が公表され、人気を博したのは彼女の死後のことである。

1816年、オースティンは病気を発生する。病名は定かではないが、アディソン病(副腎皮質ホルモンの生成分泌が行われなくなる病気)ではなかったかと言われている。当時はその病気に対応する医学が発達しておらず、ジェーン・オースティンは1817年7月18日Winchester(ウィンチェスター)にて41才でその生涯を閉じた。オースティンは今なおWinchester Cathedral(ウインチェスター大聖堂)に眠っている。死の直前まで執筆活動に燃えたジェーン・オースティン。後に彼女の兄の一人はこう語っている。“She wrote whilst she could hold a pen, and with a pencil when a pen was become too laborious. The day preceding her death she composed some stanzas replete with fancy and vigour.” (ジェーンはペンが持てなくなるまで、そしてペンが持てなくなってからは鉛筆に変えて執筆を続けた。死の前日に彼女は夢と活力がいっぱいの何節かの詩を書いた。)

ジェーン・オースティンの描く世界は、中流・上流階級の家庭や結婚/恋愛感の物語が多く「描く世界(見聞)が狭い/低俗だ」と彼女の作品を非難をする者もいた。例えば、ジェーン・オースティンより少し後に生まれた同じ女流作家、Charlotte Bronte(シャーロッテ・ブロンテ―『Jane Eyre』の作者)や、Mark Twain(マーク・トウェイン―『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンの冒険』で有名なアメリカの作家)も批判派である。

しかし、鋭い洞察力と豊かな表現力でその当時の日常を生き生きと描いているジェーン・オースティンを賞賛する声もまた多い。200年近く経った今も、多くの読者から共感を得ている。
事実、彼女の作品はほとんどがTVドラマ化又は映画化されており、どれも高い人気と評価を得ている。

映画『プライドと偏見』(UIP映画配給)は、2006年1月14日(土)より有楽座ほか全国一斉ロードショー
映画『プライドと偏見』公式ウェブサイト:www.pride-h.jp
 

Jane Austen作品(出版年順)
英語名(出版年)
本の日本語訳
TVドラマ化/映画化 (1980年以降のみ紹介)
Sense and Sensibility(1811) 『分別と多感』/ 『知性と感性』 1981年BBCイギリス国営放送BBC1でTVドラマ化。出演:Irene Richard(イレーヌ・リチャード), Tracey Childs(トレイシー・チャイルド)etc
1995年アン・リー監督、エマ・トンプソン脚本により映画化。原題は同じ。邦題『いつか晴れた日に』 
出演:エマ・トンプソン、ケイト・ウィンスレット、アラン・リックマン、ヒュー・グラント
Pride and Prejudice(1813) 『高慢と偏見』 1995年イギリス国営放送BBC1でTVドラマ化。DVDも出ている。原題は同じ。邦題『高慢と偏見』
出演:Colin Firth(コリン・ファース)
2005年『プライドと偏見』 監督:Joe Wright 
出演:Keira Knightley(キーラ・ナイトレイ)、Matthew MacFadyen (マシュー・マクファディン)、Donald Sutherland(ドナルド・サザーランド)、Rosamund Pike(ロザムンド・パイク)、Judi Dench(ジュディ・デンチ)、Brenda Blethyn(ブレンダ・ブレシン)etc 
2004年『Bride & Prejudice』というBollywood版ミュージカルコメディでも映画化あり。)
Mansfield Park(1814) 『マンスフィールド・パーク』 1983年イギリス国営放送BBCによりTVドラマ化。
出演:Anna Massey(アンナ・マッセイ), Bernard Hepton(バーナード・ヘプトン)
Emma(1815) 『エマ』 1996年Douglas McGrath監督により映画化。邦題『エマ』
出演:Gwyneth Paltrow(グウィネス・パルトロウ)、Alan Cumming(アラン・カミング)、Jeremy Northam(ジェレミー・ノーザム)、Toni Collette(トニ・コレット)、Ewan McGregor(ユアン・マクレガー)etc
Northanger Abbey(1818 死後に出版) 『ノーサンガー・アベイ』  
Persuasion(1818 死後に出版) 『説得』/『説きふせられて』 1995年Roger Michell監督により製作。邦題『待ち焦がれて』
出演:Amanda Root (アマンダ・ルート)、Ciaran Hinds(シアラン/キーラン・ハインズ)etc

Jane Austenを辿る旅

@ 生誕の地 Steventon

ジェーン・オースティンが25才まで住んでいたSteventon。教区牧師をしていた父ゆかりのSteventon Churchが現存する。12C頃建ったこの教会にはジェーンの兄の一人とその妻が眠っているそう。ジェーン・オースティンもここで祈りを捧げたと言われている。
Steventon Church
《URL》ここをクリック  

A 青春の地 Bath
 
Jane Austen Centre ジェーン・オースティンが1801年から5年間滞在したゆかりの地Bathにある記念館。ジェーンが住んでいた家、小説『ノーサンガー・アベイ』と『説得』の舞台を訪ねるウォーキングツアーなどもある。
《住所》The Jane Austen Centre, 40 Gay Street, Queens Square, Bath, BA1 2NT
《Tel&Fax》+44 (0)1225 443000
《E-mail》curator@janeausten.co.uk
《URL》ここをクリック

B 執筆&母と姉が眠る街
 Chewton  
Jane Austen House and museum 
Janeが使ったイスやアクセサリー、Janeの初版本の作品集などが展示されている。
《住所》Chawton, Alton, Hampshire, GU34 1SD, England
《Tel》+44 1420 83262
《地図》
《URL》ここをクリック

C 眠りの地 Winchester
 
Jane’s House in Winchester
Janeの病気の医師がいたとされるWinchesterにJaneは6週間だけ住んでいた。今もJANE AUSTEN'S HOUSEという標識が見える。一般公開はしていない。
Winchester Cathedral
身廊の北側にジェーンの眠る墓がある。アングロサクソン時代の7Cに建てられ、11C〜15Cまで長い年月をかけ、現在の形に再建されたと言われる歴史ある建造物。ビジターセンターもある。
《住所》Winchester Cathedral, The Close, Hampshire, SO23 9LS
《Tel》+44(0)1962 857200
《URL》ここをクリック

関連HP
VisitWinchester(英語)  Jane Austenゆかりの地を訪ねる旅程案(PDFファイル)
英国政府観光庁 『プライドと偏見』のあらすじ/撮影地を訪ねる
BBC(英語)

 
1995年のTV版『Pride and Prejudice』のTVクルーと俳優による解説ビデオクリップ。
※Real Playerが必要
コリン・ファースも出演
     



Tommie 25 Jan 2006
 


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